【実施報告】熊本テックプランター2021 リアルテックスクールを実施しました
熊本県次世代ベンチャー創出支援コンソーシアム(構成機関:熊本県・肥後銀行・熊本大学・熊本県工業連合会・株式会社リバネス)では、熊本テックプランターの取組の一環として、熊本県内で技術をベースに起業を目指す人、ベンチャー企業を対象にリアルテックスクールを実施しました。
2021年11月の毎週全4回にわたり、専門家の講師をお呼びして研究開発型ベンチャー企業の経営に関する知見を体系的に学ぶための講演をいただきました。
下記、各回の簡単な報告となります。
<第1回> 経営・初期ビジネス
日時:2021年11月4日(木) 17:00〜18:30
場所:びぷれすイノベーションスタジオ(熊本市中央区上通町2番17号)
株式会社CarpeDiem 代表取締役の海野 慧 氏を講師にお招きし、いかにゼロから事業を立ち上げ成長させて行くか、上場をどのように目指していけば良いのかをテーマに実施しました。会社をつくることで一つの旗のもとに仲間を巻き込めるということ、会社のパーパスをつくるときには自分のやりたいことから抽象度を高めていくことが重要であることをなどを、実際のベンチャーの事例を織り交ぜつつお話しいただきました。経営者はわがままで良いという言葉が参加者の背中を押しました。
<第2回> 資金調達・資本政策
日時:2021年11月11日(木) 17:00〜18:30
場所:オンライン(Zoom)
リアルテックホールディングス株式会社 グロースマネージャーの山家 創 氏、肥銀キャピタル株式会社の浦田 拓 氏を講師にお招きし、研究開発型ベンチャーにとっての資本政策の立て方、資金調達の方法を解説しました。資本政策の基本をお話いただいた後、資金調達の方法として出資、借入、その他(助成金など)の方法を紹介、会社の事業成長を考えた上で適切な手法とタイミングを選ぶことが重要であることをお話しいただきました。また、地元熊本で活用できる制度やネットワーク、VCや金融関係の専門家とのコミュニケーションにおいて重要なことなどもお話がありました。
<第3回> 契約・知財・法務
日時:2021年11月19日(金) 17:00〜18:30
場所:オンライン(Zoom)
弁護士法人内田・鮫島法律事務所の高橋 正憲 氏、株式会社フィールドワークス 代表取締役の古家 達也 氏を講師にお招きし、研究開発や事業推進にあたってどのように知財戦略を立てるか、また資金調達や他社・大学との共同研究においてどのような契約を締結するか、研究開発型ベンチャーが特に気をつけることを解説しました。契約と特許の基本をおさえた後、両者をうまく活用しながら事業を進めていくこと、そして会社の事業戦略の初期から、常に事業の成長とともに戦略を考えていくことが大切であるということをお話いただきました。また、地元熊本で知財相談ができる窓口や弁理士の探し方なども解説いただきました。
<第4回> 人材採用・雇用・保険
日時:2021年11月25日(木) 17:00〜18:30
場所:オンライン(Zoom)
リアルテックホールディングス株式会社 取締役社長の藤井 昭剛 ヴィルヘルム 氏、社会労務士法人日本人事 代表の山本 喜一 氏を講師にお招きし、自社の成長に合わせていかに自社に合致した人材を集めるか、そして人を雇う際、社会保険や雇用保険などの保険関係についての手続きや注意事項はどのような点にあるのかをテーマに実施しました。ベンチャーのチーム作りの基礎となる考え方、成長に合わせて訪れる組織の課題についてお話いただいた後、人材獲得の方法として大きくダイレクトリクルーティング、公募、人材紹介の方法を紹介、チームに何が不足しているかを見極めて適切な方法を選択していくことが重要というお話をいただきました。また、会社の成長に合わせた従業員数増加に向けて、雇用契約の整備は初めて人を雇うときから重要であるというお話がありました。
そして、後半ではリバネス 人材開発事業部/投資育成研究センターの富田 京子が登壇し、山本氏とのパネルディスカッションを実施しました。自身も社会保険労務士であり、ベンチャーにおける人事労務の研究をしている富田の視点から、「そもそもなぜ労務管理は重要なのか?」「初期段階から社会保険労務士と顧問契約するメリットは何か?また、どのように自社に合う社会保険労務士を探せばよいか?」といったテーマでディスカッションを展開しました。
参加者からは、
- 事業拡大や上場を経験された方のお話は刺激になった。(第1回)
- 実現したい物を周りの方々(投資家、事業に加わる人)に情熱をもって伝える大切さが新しく得た視点だった。(第1回)
- 投資する立場の判断の仕方はとても参考になった。(第2回)
- 資金調達はあくまで事業を遂行するために必要な資金を得ることであるため、会社の目的を常に念頭に置き事業を展開することが重要であるということが印象的だった。(第2回)
- 具体的なケースを取り上げていて、大変実践的な勉強になった。(第3回)
- ビジネスモデルを考えて、技術開発、公開の仕方を考えていく必要があるということが印象的だった。(第3回)
- 自分の会社がどの段階にあるのか、講義を通して分かってきて有益だった。(第4回)
- これまで社労士の視点が少なかったと思った。(第4回)
といったような意見・感想が寄せられました。
お問い合わせ先:
熊本県次世代ベンチャー創出支援コンソーシアム
(事務局)株式会社リバネス 西村・福田
TEL: 03-5227-4198 MAIL:[email protected]